「今日は、ロバの奥様がプロジェクトの参加表明をしてくださいました」
もへこのお店で定期的に開かれているミーティングのテーブルで、もへこは嬉しそうに言いました。
「僕のところには、このまえ『リバーサイド治療院』で施術をしたキリンさんが来てくれて、ますますファンになってくれました」
ロビンスも今日の出来事を嬉しそうに語りました。
「ボクのところは、ずいぶん人が増えてきて、交代で毎日3人くらいの人が手伝ってくれています。
全体では30人を越えました」
コウちゃんも目をキラキラさせながら言いました。
「そうか・・・俺のところも、これでネットが5本目だ。大体のゴミは防げるようになったぜ!
しかし・・すげぇな。 回ってきたな!」
ウルフさんは興奮して言いました。
「今度は、参加者全員で浄化微生物の培養をしましょうよ!
最初に調べた、ヨーグルトと納豆のやつ! あれを各家庭で作れるように講座を開きましょう!」
「そうだな。ウルフ市場のときに世話になったやつらで、賞味期限切れのものがないか調べてみるぜ」
ひとしきり話し合った後、ウルフさんがポツリと言いました。
「『命』って、不思議だな。 生きるためには、すげぇ色んな苦労や辛さを乗り越えなきゃいけねぇ・・。
でも、それを途中で諦めちまっていたら、俺たちはいなかったよな。
ずぅ~~~っと昔の、じいちゃんのじいちゃんのじいちゃんだって、誰一人、諦めなかったんだ。
ずっと、一所懸命、本気で、可能性を繋いできたんだって、なんかふと思ってよ・・・。
その『可能性の結晶』が・・・・俺たちなんだな・・」
「可能性の・・・結晶・・」
ロビンスが呟きました。
「私たち・・誰一人諦めちゃダメなんですね。つないできたものを、手放しちゃダメなんですね」
「あぁ。あるアメリカンフットボールのコーチは、こう言った。
『勝つことが全てではないが、勝ちたいと思うことは全てだ』ってな。
俺たちは、逆境を越えて、理想の状態にたどり着くことが全てだ!
逆境を成功に変えるには、諦めずに本気でやりぬくことが鉄則なんだ!」