ウルフさんの「成功するサロンの法則」
3.ウルフさんの 個人サロン講座
オオカミのウルフさんと、ウサギのもへこは、太陽の日差しが木々の間から差し込む切り株に、ちょこんと腰を下ろし、話し始めました。
「しかし、癒しサロンがこんな山奥にあるなんて、情報通のオレでもちょっと聞いたことがねぇなぁ」
「はい、広告やチラシは一切出してないんです」
「はぁ? なんでぇ、じゃぁお客さんが来れねぇじゃねぇか」
「え~と・・『隠れ家サロン』なので、口コミで少しずつ広げていこうと思っています」
「それと『チラシを出さない』っていうのがどう関係するんだよ」
「だって・・・チラシを出したら、みんなにわかっちゃうじゃないですか。
世の中にはオオカミみたいな悪い人も沢山いるし・・・」
「てめぇ、ケンカ売ってんのか?」
「いえいえいえいえ!! メッソウもない! 口が滑りました!」
「あのなぁ、『隠れ家サロン』っていうのも、一つの手段ではあるけれどな、そいつは間違いだぞ。
『隠れ家的な雰囲気のサロン』なら話はわかるけれどな」
「え~と、その二つはどう違うんですか?」
「おめぇの隠れ家サロンは、隠れ切っちまうサロンなんだよ。隠れんぼサロン!
お客さんも誰にもわからねぇから、当然お客さんもこねぇわな」
「え・・でも、隠れ家サロンで成功している人の本を見て・・・」
「おめぇはおめぇだって言ってんだろうが! 人の成功なんかに憧れるな!
いいか、人の成功は憧れる為にあるんじゃねぇ、分析する為にあるんだよ!
あとなぁ、おめぇは商売をやってんだろう?
だったら、リス