ウルフさんの「成功するサロンの法則」
■ おわりに
とっても寒くて、深~い森の中の、小さな小さな切り株の上にちょこんと座っているオオカミとウサギ。
そこだけに木漏れ日が光のカーテンのように降り注いで、2匹を照らしていました。
「これで、『成功するサロンの法則』は、伝えた。 あとは自分でやってみな!」
「・・・ウルフさん・・わたし・・・」
ウサギのもへこがそう言いかけたとき、オオカミのウルフさんはさえぎるように口を開きました。
「オレよぉ! ・・・またハブ茶が飲みてぇからさ・・・
その・・・今度もへこの店に行ってもいいか?」
「・・はい。 ・・・はい!! 喜んで!!」
「おう・・・サンキュな。 ・・・じゃぁな!」
「・・・ウ・・・ウルフさん!!!」
「なんだよ・・でけぇこえ出すな」
「あの!! あの! ・・・あの・・・・ 食べてください」
「・・・・・・・」
「約束です。 食べてください・・・。
本当は、ウルフさんの気遣いに甘えて、このまま走り去ろうかと思ったんですけれど・・・・
その・・・ズルイ気がして・・・」
「もへこ・・おめぇ・・・」
「ウルフさん、お腹すいているのに、こんなに付き合ってくれて、嬉しかったです。
本当にありがとうございました! ウルフさんが教えてくれたことを実行できなくて残念ですが・・
食べてください」
ウルフさんは、鼻をクシュとすすって言いました。
「ばっきゃろぉ・・。 もうハブ茶で お腹タポタポで食えねぇんだよ・・・」
と、お腹をゆすってみせました。
中では確かにチャポン・・・チ