ウルフさんの「成功するサロンの法則」
15.手間をかける
ウルフさんはちょっと遠い目をして、
「オレもな、昔からこんなこと知ってたわけじゃねぇんだ」
と、ポツリと話し始めました。
「実はオレも昔、店を持ってたことがあったんだ。マッサージ屋だけどな、細々とやってたんだ。
でも、少しずつ金が回らなくなった。 今考えりゃぁ当たり前なんだけどな。
戦略の『せ』の字もねぇ頃よ。
自分で2年がんばってきた店をぶっ潰しちまって、残ったのは借金だけ・・・。
あんときゃキツかったなぁ・・・」
「ウルフさん・・・」
もへこは、カモミールティーをコトコトと淹れて、ウルフさんにそっと差しだしました。
「飲みすぎはよくないので、これが最後の1杯です」
「おう・・・サンキュな」
ウルフサンは今度は一気に飲み干さずに、チビっと飲んで、コトンとコップを切り株に置きました。
「じゃぁ、いよいよ大詰めだぞ。 個人サロンの運営にとって、めちゃめちゃ大事な部分だ!」
「はい!!」
「個人サロンにも、戦略が大事なことは、もうわかったか?」
「はい・・・身にしみました。 そして、今までずっと避けて通ってきた部分だったから、
ウルフさんに厳しく言われてよかったです」
「じゃぁよ、戦略の軸をぶらしちゃいけねぇぞ。
ついつい、『このままでいいのかな』ってフラフラしたくなるけれどよ、最初に立てた戦略を実行する為にトコトン行動をするんだ」
「はい。 『自分の意志を整理したものが戦略』ですよね!」
「そうだ。 適切な戦略を立てたのなら、戦略をずらすっていうことは自分の意志を曲げることだと